【日記】決断ができないこじらせ予備軍のアラサー男性の心情

 

「俺たちに根本的に足りないのは危機感だ」

飯田が言った。

飯田はアラサー独身で、大学時代からの悪友の1人である。飯田は最近一位になった総合商社に勤めている。タワマンに住んでいて、俺の周りでの出世組の一人だ。ムカつくことに見た目もいい。高身長で渋い系の顔立ちである。当たり前だが、昔も今も変わらずかなりモテる。長い彼女はいるみたいであるが、時々フラフラと遊んでいる。

 

 

俺も飯田も結婚願望がある。

ゆくゆくは「大好きになった素敵な女性と、結婚して、子育てをして、幸せになりたい」と思っている。少なくても口ではお互いにそう言っている。

 

俺達は婚活婚活と言うが、現状、全くもって婚活は進んでいない。

飯田は彼女がいるが「もっといい人と出会えるかもしれない」と言っている。

 

飯田と俺たちの婚活における問題点を話した時に飯田が言ったのだ。

 

「俺たちに根本的に足りないのは危機感だ。」

 

 

 

★　★　★　★

 

女性の恋愛はクリスマスケーキに例えられる。いわゆる「クリスマスケーキ理論」だ。（近年の晩婚化も考慮し）簡単に言うと30歳を過ぎた女は結婚市場での価値が急落する。恋愛市場での30代は需要があるが、結婚市場においては「30歳以上がいい」という人は聞いた事がない。

 

子供が欲しい人は、奥さんにできれば30歳まで、最悪33ぐらいまでには第一子を産んで欲しいと願うだろう。

付き合う〜結婚〜出産まで早くても3年ぐらいはかかる。
逆算すると「20代で付き合って結婚するのが30代ならいいが、新規でお付き合いをはじめるのに30代はちょっとな・・」となるのだ。

 

 

一方、男はどうだろうか？

 

男のリミットは35歳と言われている。35歳を過ぎて独身は「この歳で結婚してないのは、何かがヤバい」というワケあり物件になるのである。 35歳を過ぎたらバツイチの方がモテるという意見もあるぐらいだ。

 アラサーの僕に残された時間は数年程度しかないのである。

 

しかし、全くもって焦りが感じられないのである。

 

 

 

20代半ば〜後半の女性が

 

いつでも結婚できる。

私に言い寄ってくる人はたくさんいる。

結婚なんていつでもできるもん。

 

とか言い出すと、

 

調子にのってられるのも今のうちだよ。

あと数年もすれば婚活市場での価値が急落するから、今のうちにいいと思ってる人と結婚したいた方がいいのにね。

 

と思う。

しかし、自分は

 

俺はいつでも結婚できる。

俺は作ろうと思えば、すぐに彼女ができる。

 

と思ってしまうのだ。

 

 

 

おとこ30代がモテるらしい

三十路ボンバイエ／ケツメイシで言っていた。

 

 

まさにそうなのである。

 

 

学生時代は色々遊んできた。社会人になってもそこそこ遊んだ。

20代半ばで転職をし、そこから数年間は仕事ばっかりをしてきた。

 

年齢的なものもあり外見レベルは下がってきている。

「劣化した」と昔からの友達にイジられるレベルだ。

恋愛市場では少しづつモテなくなってきた。タイプ落ちの確率も低くなり、20代前半の若い子の食いつきが昔に比べて下がってきている。

 

しかし、一生懸命仕事をして、知識やビジネススキルを積み上げてきた結果、年収1,000万以上になっていた。

 

そして、どうなったか。

 

 

若くて可愛い女の子が「恋愛市場」で "やりたいと思う男"にモテる『穴モテ』のように、

「婚活市場」で "結婚したいと思う女"に『スペックモテ』しだした。

 

やりたい男が巨乳を見ると目つきが変わるように、勤めている会社などの情報がポロっと出るだけで、婚活女子の反応が変わるのだ。

 

ちなみに俺のスペックは大体こんなもんだ。

• 年齢：アラサー
• 年収：1,000以上
• 身長：170以上
• 結婚歴：未婚
• 学歴：某有名大学卒
• 仕事：某有名企業勤務
• 見た目：普通？
• 服装：清潔感には気をつけている
• 女の子慣れ：してる

 

世の中には俺以上のハイスペなんていっぱいいるが、俺ぐらいのスペックでも婚活市場では余裕でモテる。

むしろ、超絶美女よりも、中の上ぐらいの女の方が一番ちょうどいいので恋愛市場で一番「穴モテ」するように、超絶ハイスペよりも俺ぐらいのスペックの方が一番お手頃で「スペックモテ」するのかもしれない。

 

 

ナンパなんてしなくても、合コンやパーティーなどでも普通に好かれるのである。

むしろ自分のスペックが分かる出会いの方が食いつきがいい。

 

出会う女性のレベルも上がってきている。

女医、弁護士、外資系勤務女子、ハイスペ女子、モデルなどとも、普通に出会えるようになってきている。

 

まだまだいける気がしてしまうのだ。

全く危機感が生まれない。

 

 

やべぇ、こじらせそうだ・・・

 

 

そしてここ最近は「抱いたら好きになられるから、アプローチされても抱かない、自分を大事にしよう」と意味不明な自分ルールも課している。

ヤリチンだった昔なら確実にやったであろうシチュエーションでもやらない。

 

やべぇ、意味不明だ・・・

 

 

結婚しようと思えばいつでもできる

誰とするかだけの問題だ

もっといい人があらわれるかもしれない

 

と思ってしまう。

 

言ってる事は、そこら辺の

ゆるふわOLと変わらないではないか！

 

 

そう思うと、そこそこ可愛くてそれなりに男を選べる女の子が、20代半ばで結婚に本気でコミットするのは結構厳しいんじゃないかと思った。商社君、コンサル君、外銀君・・・と引く手あまたなのである。

 

 

「選択肢があるのも悩みもの」

まさにその通りかもしれない。

 

 

決断とは『決めて断つ』と書く。

本気になるためには、何かを断たなければいけない。

 

結婚したければ何かを断たなければならないのだ。

しかし、その覚悟ができない。

 

「こうやって、どんどんこじらせて行くんだなぁ」と客観的には思うが、かといって危機感がつのるわけでもない。

 

 

そして、今日も

 

「今日の合コンには、モデルくるからよろしく！」

とLINEが来て、

 

「今日こそはいい出会いがあるかもしれない」

と思い、タワマンホムパに行ってしまうのである。

 

 

うむ、悩ましい。