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金持ちのお嬢様と付き合った時の話

 
大学生の時の彼女はお嬢様だった。
 
一方、僕の家は普通である。両親が共働きであったため、世帯年収は多分1000万を超えていただろうし、今思うと比較的恵まれた家庭だったと思う。両親には感謝している。特にお金で困った記憶はない。
 
 
 
しかし、彼女の家はレベルが違った。
 
 
 
彼女とは共通の友達が開いた飲み会で知りあい付き合うことになった。
学生だったので彼女とは週3、4ぐらいであっていた。
 
 

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ある日、夜ご飯で何を食べるかの話になり
 
吉野家行こうよ
 
と僕が言った。
 
吉野家?美味しいの?
 
彼女が言った。
 
美味しいじゃん、吉野家。
 
食べたことないよ。
 
彼女に聞くと生まれから一度も吉野家の牛丼を食べた事がないらしい。
 
俺は一瞬迷ったが
 
これも社会勉強だよ。
 
と、彼女を説得し吉野家に行く事にした。
 
彼女は
 
美味しいね。
 
と言いながら牛丼を食べていた。
 
彼女に親からメールが来ていた。
 
 
今日は家族で叙々苑だってさ。
お肉でおそろいだね。
私も吉牛食べてるよーって送ったよ。
 
 
彼女は笑いながらそう言っていた。
 
僕は一言
 
なんかごめんね。
 
と言った。
彼女は不思議そうな顔をして
 
なんで?吉野家、美味しかったよ。
 
と言っていた。
 
 
 
それならばと思いバイトでお金をためて、記念日に叙々苑に彼女を連れて行った。
 
叙々苑につくと
 
いつもありがとうございます。
 
と綺麗なおばさまが出迎えてくれた。
 
「いつも?」と思ったが、すぐ気づいた。
そのおばさまは僕ではなく彼女に向かって話をしていた。
 
彼女は会釈をしていた。
 
さっきの人が店長さんだよ。
 
席につくと彼女が言っていた。
 
彼女の家では焼肉と言えば叙々苑の事だった。
僕の実家でも外食に行く事があった。食べ飲み放題が3500円の焼肉店か、一皿100円の回転寿司だった。
 
そうだ、思いだした。
 
彼女は回転寿司にも行った事がなかったんだ。
僕が初めて連れて行ったんだ。
 
彼女の中で寿司と言えば、家に板前さんを呼ぶ出張サービスだった。たまに、回らない寿司にも行くらしい。
 
 
回転寿司に連れていくと
 
お寿司がクルクルまわってるね。
クルクル寿司も美味しいね。
 
と言っていた。
 
 
学生時代に僕は車を持っていた。
親が乗っていた車を、バイトでお金をためて買い取ったのだ。
親の車はプラドだった。
 
彼女も車を持っていた。
僕と付き合いはじめた時はMINI COOPERに乗っていた。最初はぶつけるかもしれないから運転になれるために練習用として小さな車を親が買ってくれたらしい。
 
 
 
1年後彼女の車は、外車になった。
確か中古で600万?ぐらいといっていたと思う。
 
 
パパに買ってもらったけど、パパって言うと(パトロン系のパパと勘違いされて)「誰?」と言われる。パパはパパなのにね。
 
と笑っていた。
 
 
僕は年季のはいった車で彼女を迎えに行っていた。
車で待ち合わせした場合は彼女は車を降りて、俺の車に乗り込んでいた。
彼女は僕の車に乗っている時に何て思っていたんだろうか。
 
一度だけ聞いた事がある。
 
こっちの方が席が高くてよく見えるからいいね。
 
と言っていた。
 
 
 
 
数年後、僕と彼女は揃って大学を卒業した。
 
彼女の車は新車のレクサスになった。
親が卒業祝いに買ってくれたらしい。
 
値段はさすがに教えてくれなかった。
 
今の車どうするの?
 
と聞いたら
 
欲しいならあげるよ。
 
と言われた。
 
流石に断った。
ちなみにその外車は彼女の弟の練習用の車になっていた。
 
 
一度
 
若いうちからそんなに高い車いらなくない?
 
と聞いた事がある。
 
私は車が趣味だから。趣味にはこだわるの。
あんただって、好きな事にはこだわるでしょ?
毎月毎月本めっちゃ買ってるじゃん。
 
 
そう回答されて
 
あぁそっか・・
 

としか言えなかった。
 
 
 
 
彼女のまわりはみんな金持ちだった。
 
彼女の金銭感覚がおかしいのかと思ったけど、彼女のまわりは彼女の家レベルが普通らしい。
 
 
お金持ってというだけで嫉妬されたり、性格悪いと言われたり、悪い事をしてると思われる。
だから、自然とお金持ちって集まるんだよね。
 

と彼女は言っていた。
 
 
 
彼女の友達は、彼女よりさらにお金持ちらしく、その友達のエピソードもいくつか聞いた。
 
 
  • スーパーの安いお肉は買ってはいけない。
  • 外食では安いお肉料理を食べてはいけない。(どこの肉を使っているか分からないので)
  • 家にシェフがいる。
  • 家には家政婦がいて「お嬢様」と呼ばれる。
  • ブランドに行くとVIPに通される。
  • 家にブラント物置き用の部屋がある。
  • ちなみにその部屋に置いているバッグなどを「それいいね」と言えばくれるらしい。
  • ラブホにはとまらない。泊まるならホテルのスイートルーム。
 
どこまで本当の話か分からないが、多分全部本当の話だろう。他にも凄い話があった気がするが忘れてしまった。

 
 
 
 
 
社会人になった僕は一緒懸命働いた。
お金を稼ぎたかった。
自分の稼いだお金で、「彼女の普通」を「僕の普通」にしたかった。
休日も仕事をした。
 
 
彼女と会う回数は減った。
 
彼女は
 
もっと会いたい。
 
と言ったが、僕は仕事を優先した。
 
 
彼女から
 
将来の事どう考えてるの?
 
と聞かれた事がある。
 
お金が足りないよ・・
 
と言った。
 
私はそんなにリッチな生活じゃなくてもいいよ。
それよりも、あなたと一緒にいれる時間が長い方がいい。
もし、本当に困った事があれば、(私の)お父さんが何とかしてくれるし。
そこまでお金・お金って、考えなくていいんじゃない?
 
僕は何も言えなかった。
 
 
彼女のお父さんに頼るのは嫌だな
 
 
と思った。
 
 
 
 
僕はさらに稼ぎたいと思い、転職をした。
 
 
給料あがったが、残業時間はさらに増えた。
僕は体を壊す手前まで仕事をした。
 
彼女とはますます会わなくなった。
 
彼女から別れを告げられた。
 
 
私はもういい年だから結婚をしたい
あなたは結婚を考えてないし・・・
 
・・・お見合いをするんだ。
 

聞けば僕とお付き合いしている時から、お見合いの話が色々きていたが、彼女のお父さんが断ってくれていたらしい。
 
 
分かった。
今までありがとう。
 
と言い俺たちは別れた。
 
 
 
 
彼女は、僕と別れた後、程なくしてお見合いをし、お医者さんと結婚したらしい。子供も授かり今はとても幸せとのことだ。
 
 
 
彼女と別れた俺はさらに仕事に没頭した。 
さらにもう一度転職もした。

一生懸命仕事をした結果、新人の頃の10倍の仕事ができるようになった。
仕事もコントロールできるようになり、残業時間は50時間になった。
給料も年収4桁を超えた。
 
 
 
 

 
しかし、今だに吉野家の牛丼は食べる。
 
特に不満は感じない。
 
俺にとってはそれが普通だ。
 
でも、元彼女の家みたいな生活を送るには、あといくらぐらい稼げばいいか見当もつかない。
 
 
おわり
 
 

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