新人にはまずはマニュアル人間になって欲しい。
2016年度の新人が部署にきて2ヶ月が経った。
彼は優秀である。
東京大学院卒、コミュニケーション能力も高い。
凄く自身に満ち溢れている。
今までの人生、何事もうまくいっていたのだろう。
しかし・・・、残念ながら仕事はできない。
アウトプットの質が低い。
当然である。
それなりに専門性が求められる仕事をしている。
入って2ヶ月でバリバリ一人前として働けるような、そんな簡単な仕事をしているわけではない。
彼は「彼なりのやり方」で仕事を進めようとする。
「彼なりのやり方」とは例えば以下のような事だ。
- 資料の雛形を利用せず、彼独自のフォーマットで資料を作成する
- チームで完了しているスケジュール管理手法を使わず自分だけのスケジュール管理表を使う
- チームで管理しているチェックリストを使わない
- 使ったとしても適当にチェックしているため抜け漏れがある
彼は自分の意見を主張する。
「僕はこう思いました」
「僕はこう考えました」
意見を主張してくるのは、生意気だけど可愛いし、素晴らしい姿勢だなと感心する。
彼は「自分の考え」や「彼の独自性」をとても大事にしているので、アウトプットにそれ付加しようとしている。「付加価値を出そうとしている」のだ。
しかし「付加価値」は、合格点に達しているものに対して付与するものである。合格点を満たしていない成果物に、いくら付加価値をつけようとしても「ますは最低限のレベルをクリアしような」となってしまうのである。
彼が蔑ろにしている「雛形」や「チェックリスト」は失敗から生まれた先人の知恵がつまったものである。雛形度通りに資料を作成すれば、5W1Hだけでなく、その対応の考慮すべき注意点・ポイントがもれなく記載できるようになっている。チェックリストの意味を理解し、完璧にチェックリスト項目を満たせば、自動的に合格点がとれるようにできているのである。
まずは雛形通り、チェックリスト通りにやり、コンスタントに合格点をとれるようになる。そして、雛形やチェッリストが無くても合格点をとれるようになったあとに、自分の付加価値を出していけばいいと思う。
まずは「型にはまり、コンスタントに合格点を出し続けること」が新人には大事だと感じた。
彼の今後の成長に期待したい。
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