「お前はずるい」と先輩に言われた
お前はずるい。
新人の頃に先輩に言われた。
お前、バカなフリしてるやろ。
「僕バカです」みたいなキャラを演じて失敗しても「バカやから仕方ない」って許されるキャラになろうとしてるやろ。
ずるいわ、それは。
ギクリとした。
確かに新人の頃の僕は、自分のアウトプットに自信がなくて
「すいません」
「ごめんなさい」
「申し訳ございません」
を連発していた。
自分はバカだ思っていたし、本当に仕事ができないと思っていた。
自分のアウトプットに自信がなかった。
自分で判断・決定する自信もなく、先輩に常に判断を仰いでいた。
「僕はバカです」というキャラを演じて、失敗しても許してもらおうと思っていた。
失敗した自分を自分で許すためにそういった事を言っていた。
それを先輩に見抜かれた。
お前はずるい。
そうやって逃げてばっかりで、謝ってばかりじゃダメだ。
ええか。
謙虚と卑屈は違う。
自分のアウトプットに自信がないんか知らんけどすぐ謝るし、自分の意見を言わんやろ。お前は、自分では謙虚になっとるつとりかも知れんけどな、自分のアウトプットを蔑ろにして謝ってばかりで、周りから見たらそれは卑屈や。
謙虚な人間はな、みんなから好かれるけど、
卑屈な人間はな、誰からも相手されんようになるぞ。
先輩に淡々とそう言われた。
頭をぶん殴られたような気持ちになった。
「謙虚と卑屈は違う」
確かにそのとおりだ。
僕は自分のアウトプットを蔑ろにするのをやめた。
自分の意見を大事にした。
自分の意見を大事にした。
自分の意見や考え方を人に説明できるまで整理し、相手に伝えるようにした。
しみったれた負け犬根性をすぐに払拭する事はできなかった。
しかし、1ヶ月が経ち、2ヶ月が経ち・・・徐々に負け犬根性を払拭していった。
社会人歴も長くなり、今は中堅と呼ばれる年代になってきている。
自分の責任範囲も広くなり、日々いろんな事を判断・決定し仕事を進めている。
あの日先輩が言ってくれなかったら僕は今でも「負け犬根性のしみったれた奴」だったかもしれない。
「謙虚と卑屈は違う」
僕がすごく好きな考え方の一つだ。
先輩には本当に感謝している。
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