『危機感』と『不安感・煩雑さ』をコントロールせよ

人はどういう時に行動を起こすのでしょうか。

ポジティブな心境「ワクワク感」で行動を起こす時もあれば、ネガティブな心境「ヤバい感」から行動を起こすこともあります。
 
これについては以前に記事を書きました、 

dorararpg.hatenablog.com

 

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人で構成される組織についても同じことが言えるでしょう。
組織論の第一人者でもあるエドガー・シャイン氏は、「企業文化―生き残りの指針」にて、組織変革が成功するためのひとつの尺度として、「SA:Survival Anxiety」と「LA:Learning Anxiety」の関係性を説き、組織が変革を起こす時には SA>LA である必要があると述べています。
 
エドガー・シャイン氏の用語をそのまま使ってもいいのですが、少し丸めて日本語にすると
SA:Survival Anxiety →生き残れるかという『危機感』
LA:Learning Anxiety →新しいことを学ぶことへの『不安感・煩雑さ』
と言ったところでしょうか。
※当記事ではSA・LAではなく、『危機感』と『不安感・煩雑さ』として説明します。
 
 
 
この理論は、組織に限らず個人の行動にも当てはまるでしょう。
 
つまり、人が行動を起こすのは
『危機感』>『 不安感・煩雑さ』
となった時なのです。
 
『危機感』<『不安感・煩雑さ』の状態では、人は行動をうつしません。
何となくどうにかしたい・気になるという漠然とした不安はありますが、行動するのが面倒で、失敗するのが不安なのです。
 
 
例えば、
メタボのおっさんが「このままメタボで健康を損なうかもしれない」という気がかりがあろうと、面倒なので運動などの行動をしません。
 
「グローバルの時代に英語ぐらいできない」という漠然とした不安があっても、実業務に影響しなければ危機感が生まれず何の勉強もしません。
 

ゆるふわ一般職OLに思うこと 前編 ~ 「目標」と「時間軸」を考えることができない女子達 ~ : Kgoのフィールドレポートとコミットメントの記事で出てくる、 ゆるふわ一般職OLは、「結婚できないなもしれない」という不安はありますが、まだ危機感を感じていないから、なかなか行動を起こさないのです。

 
幽遊白書の浦飯幽助は「戸愚呂強すぎ、やべー」と思いながら「まぁ何とかなるっしょ」と思っています。当然、戸愚呂弟に怒られます。
 
 
 
おまえもしかしてまだ
自分が死なないとでも
思っているんじゃないかね?
 
f:id:dorara_rpg:20151213205932j:image
 
 
 
そして元人間の優しき戸愚呂弟は、ちゃんとアドバイスをしてくれます。

 
元人間のオレの経験からみて
今のおまえに足りないものがある
危機感だ
f:id:dorara_rpg:20151213205939j:image
 
 
 
戸愚呂弟のアドバイスにあるように
『危機感』が『不安感・煩雑さ』を超えてはじめて行動にうつすのです。 
 
 
メタボのおっさんは、人間ドックの結果で「かなりやばい」と医者に言われたり、体調が悪くって私生活に影響が出だすことで、危機感が高まり運動をはじめます。
 
英語が出来ない事によって業務遂行が出来なくなってはじめて英語を学び出します。
 
ゆるふわ一般職OLは30歳を超えてヤバイと思い出し、婚活をはじめるのです。
 
行動に移す事自体はとてもいい事でしょう。
しかし、『危機感』>『不安感・煩雑さ』となり行動に移ったタイミングではすでに時遅しの場合も多いのです。
 
メタボのおっさんは、長年運動しなかった事により、すでにだらしない体になっています。いきなりの運動が逆に危なかったりします。
 
英語で業務遂行出来ない事で、すでに大きなビジネスチャンス逃しているかもしれません。
 
ゆるふわ一般職OLが30歳を超えて結婚市場へ参入をしても、競合である20代の女性達と比べて大きなハンディキャップがあります。かなり頑張らなければいけないでしょう。
 
 
 
 
では、時すでに遅しとならないように、自分をコントロールして、自分が行動を起こす必要があります。
それは『危機感』>『不安感・煩雑さ』となるように『危機感』と『不安感・煩雑さ』をコントロールすればいいのです。
   
アプローチは2つあります。簡単です。
 
『危機感を高める』か『不安感・煩雑さを解消する』かです。
 
 
アプローチ①
『危機感を高める』 
 
書物を読んだり、人の話を聞いたりすることで、情報をあつめ、危機感を高めればいいのです。
 
健康面でいえば肥満によって引き起こされる健康面の問題、ビジネスでいえば英語が出来ない事によるビジネスデメリットについて、恋愛面でいえば30歳越えの結婚率・妊娠率についてなどの情報を集めます。 
そして、それらの情報を客観的に分析し、自分の中で危機感を高めます。
 
・・・ただ、この方法は、ヤバイ感を高めていくので、全然ワクワクしません。あと、何となく疲れそうですね。。
 
 
 
 
アプローチ② 
『不安感・煩雑さを解消する』
  
「行動に移す事は難しく無い」と思えればいいのです。
気になることはスモールスタートで始めましょう。 
 
健康面に気にする人が、いきなり無理なダイエット計画を立てたりするから、面倒になるのです。まずは、帰りに一駅前の駅で降りて歩いて帰る・毎日体重計に乗るなどの小さな事からはじめればいいのです。
 
英語でビジネスをしたければ、まずは、部署にいる外人と英語でコミュニケーションをとったり、英単語を覚えたりすればいいのです。
 
ゆるふわ一般職OLは、だらだらテレビを見るのをやめて、友達に紹介してもらったり、合コン・街コン・snsをやってみるなど、手軽に出来そうなことからはじめてみればいいのです。
 
スモールスタートで始め、失敗しても失うものも何もなく、全然煩雑でないようにすれば良いのです。目標設定や行動は自分でコントロールできますよね。
 
スモールスタートで始めるなんて全然難しくもなければ、煩雑でもないんですよ。
 
 
★ ★ ★ ★ ★ 
 
今、あなたが気になっているが、行動に移せていないことはありますか?
もし、あるのであれば、それは
『危機感』<『不安感・煩雑さ』
の状態なのかもしれませんね。
 
気になることがあれば、行動に移して解決しましょうよ。 
 
まずは、
・『危機感を高める』方法はないか
・『不安感・煩雑さ』を解消する方法ないか
を考えてみてはいかかでしょうか。  
それにより、自分をコントロールしましょう! 
 
 
 
おわり
 
 
【参考図書】 
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)

 

 

 

企業文化―生き残りの指針

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  • 作者: エドガー・H.シャイン,E.H.シャイン,金井寿宏,尾川丈一,片山佳代子
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